■caf4×4                    
                                     ……………No6








                                      ■446./910324/洲本市安坂




 オリンパスペンという往年のハーフサイズカメラのため、例によって
全体的にあまい画像なのだが、お許し願いたい。

撮影地は洲本市安坂、となっているが、いつもプリントの裏に記録した
手書きのメモには、「ヤツサカ」と書いてある。
私の記憶では、島内にはヤツサカなる地名はないはずだ。三十年も前の
記憶ははなはだあいまいで、たぶん、安坂の勘違いと自分で考えている。








                                                  ■447.





それはともかく、この空冷エンジンには、カバーがついていない。
おそらくなにか用事があって一時的に外してあるか、ずっと外したままになっている。
いまや空冷水平対向は絶滅したエンジン形式なので、感慨もひとしおだ。
雨には強いだろうが、それでも電装品はむきだしなので、曇り空でも
使用するのはヒヤヒヤものだろう。ていねいに造られている木造の玉葱小屋に、
まっすぐ駐車してある。
太めのラジアルタイヤはまだ肩もそう摩耗していないので、この時点ではまだ
充分に現役で、しかもよく使われている雰囲気が好ましい。
しかしあらためて思うのは、このマフラーである。
こんな高熱にさらされる薄い金属は、濡らすべきではない。
ぜひとも、エンジンとともにここにも屋根をつけるべきだが、どうだろう。
そんな農民車は見たことがないが…。
それと、なんでマフラーはふたつもあるんだろう?








                                                        ■448.





……なんか、「日の丸構図」になってしまっているのも気になるが、
どうしたんだろう。撮影時の記憶がない。
とにかく、エンジンの裏側を撮りたかったのだが、どうにも画角に限界がある。
もっと近づいて、エンジンのみを撮るべきだった。これでは目標が小さすぎて、
なにがなんだかわからない。






                                                        ■449.






荷台のアオリは差し込み式だが、左右のそれに比べて、後ろのアオリは高い。
そして、その下にはバラストとして石かコンクリートの塊があるようだ。
ああ、もうちょっと心に余裕があって、ちゃんと観察しながら撮影できていれば
よかった。このころはまだカメラを持って一年ほどだったからなあ。









                                                   ■450.





      
車体下にはデファレンシャルギヤの丸いハウジングがあり、四輪駆動車であることを
示している。小さなエンジンと太いタイヤで安定感もいい。運転席は、タイヤハウスがあるために
かなり中心部によっているのがわかる。構造的に仕方ないことだが、助手席をあまり考慮に
入れていない設計思想にもよるだろう。四輪市販車でこんなことをするのはミゼットUくらいだ。

ところで、その助手席の赤いポリタンクだが、もしかするとこれはガソリンタンクなのか。
いままでの写真をよくよく見かえしているが、車体下とかには、そのタンクが見当たらないのだ。
これは撮影時に気がついたことではないので、当然ながら、タンクを探そうとしてない。
そして、赤いポリタンクにエンジンへのチューブがあるのか、それも不確かだ。
エンジンとの高さ関係から、ポンプがあるはずだが、それもよくわからない。
446.をよく見ると、タンクが乗っているのは助手席ではなくタイヤハウスでもないが、
それはともかくガソリンタンクは金属でなければならないはず。
ポリタンクがそうであれば、常軌を逸した装備といえる。
いまさらいうのもなんだが、農民車は法令を越えた存在なのだ。



   
                                                   





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