■373.cwf4×2/971005/三原町
荷台をダンプさせたまま駐車している、珍しい姿勢の農民車にあった。
均整のとれた、簡潔で合理的な設計は野暮な解説文を書く事もためらわれるほどだ。
なにも無駄がない。
こんな車は、大手メーカーで造ることはないだろう。
■374.
赤い握りのついたレバーは三本。
チェンジレバーとダンプレバー、それにリフトレバーなのかもしれない。
リフトとダンプ機能を両立させるのは、案外簡単なことのようだったと思う。
いちどその機構を見たことがあるのだが、ちょっとしたフックを引っ掛けるだけで
リフトダンプの切り替えができた。
その仕組みがこの農民車にあるのか、ちょっと自信がない。
情けないことだが。
■375.
荷台を支える車台部分には、木の角材が乗っけられているようだ。
いまどき木のフレームが車にあるのは不自然な気もするが、
これは普通の市販トラックの場合でも、特注で荷台を架装するメーカーが手がけると、
荷台と車台の間にラワンのような硬い木をサンドイッチすることがある。
いまはいい硬質ゴムが使われているのかもしれないが、
一種のクッション材として木が用いられたのだろう。
ステンレスの荷台も、鉄より軽くて耐久性がある。
ばらけ(堆肥)を運んだりする場合、鉄では簡単に錆びてしまうので、
高価でも荷台だけはステンレスにする農民車が増えている。
ステンレスと鉄が接触してると、電気的に鉄が弱るらしいが、
製作者はそれを知っているのかどうなのか。
■376.
威風堂々たるこの雄姿。
ゼヒとも長く使われていることを祈ろう。
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このページを更新してしばらくすると、
おたけさんから掲示板に書き込みがありました。
いや〜、あいかわらずの博識、毎度の事ながら感服いたします。
近野の初歩的な疑問に加えて具体的な解説、
これからもよろしくお願いします、師匠!
この写真は市三条あたり、背景に「泡池」が見えますね。
車体はE鉄工製農民車・2輪駆動です。
ダンプには市販2トンダンプ車の油圧装置、
トヨエースの変速機にPTO(ウインチ仕様の動力取出し装置)を取り付け、
油圧切り替えレバーの配置となっているので、
主変速・PTO・荷台上下切り替えの3レバーです。
写真のエンジンカバーは松帆脇田にあるN鉄工所が考案したもので、
真ん中から2分割で外れます。
N鉄工所も、現在は廃業しています。
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