■207.fwm4×2/921219/一宮町山田
■208.
■209.
■fwm4×2
……………………………………………………………………………………………………No.5
かなり逆光気味の撮影だったので、ネガフィルムをあらためて見たら車体が影絵のようになっていた。
かなり補正をかけてみたが、色味としてはだいたいこのとおりである。
ほとんどすべてが鉄製のこの車両は、荷台部分を赤の防錆塗料で、そのほかを黒い塗料で
塗ってあるが、黒いところはかなり錆がきている。
防錆塗料は派手なせいか、あまりそのものを最終的な見場として使われていることはない。
本来の目的もあくまで下地処理用なので、たいていはこの上に何色かの塗料がおかれるのだが、
この農民車の持ち主は特にこだわらなかったようだ。
それならば、ほかの黒い部分も防錆塗料のままでよさそうなものだが、さすがに真紅の農民車は
はずかしかったのだろうか。
運転席は本来のシートは破れているのか、ドンゴロスや肥料の袋をつくろっている。屋内に駐車される
ことの少ない農民車は、たいていビニールがまっさきにボロボロになり、こうした応急処置がなされる。
そしておおむねそのまま車体全体がボロボロに錆び、廃車となっていく。
横から見ると、目立つ特徴として荷台の骨組みに切り欠きがあるのがわかる。だいぶ大雑把な
切り口で、ふつうの中空な鋼材をガスで切断してあるのだが、これで荷台強度が心配にならないのか
不思議だ。実はこのような処理も農民車でよくみる疑問点なのだが、よくみるということは
折れ曲がったりすることは案外ないのかもしれない。板バネの付け根、シャックルになにかを噛まして
車台に溶接すれば簡単な作業に感じるが、ひょっとすると完成して受け渡しが終わってから、実作業中に
不具合を感じて応急処置したのかもしれない。
もうひとつの特徴として、車台に工具箱(?)が取り付けられている。これはなかなか見られない
配慮で、しかもこの箱は手作りのものなのだ。
こういうものを作る余裕があるなら、荷台の切り欠きももう少しなんとかすればよかろうに。
後輪は耕運機などの極端なトレッドがあるものを二重にしている。その後ろには後進用のライトと
反射板が一個づつ。細い農道では、方向転換できるスペースがない場所がおおいのだ。
(前略)
普通、トラックなどでは二重になったホイールの膨らんだ面同士が、
合わさってくっついていますよね
ところが、この農民車の後輪部分を観察してみると
ダブルタイヤなのに、ホイールのナットが外側に出ています。
ということは、内と外のホイールはくっついていないことになります。
この農民車のホイールは、中で延長車軸のような(ボス)部分を使って内側のホイールに
取り付けて、それから外のホイールに取り付けられているのか?
それとも、ホイールを溶接してタイヤが2本ついたホイールで取り付けられている?
とにかく車軸に力がかかった場合、溶接で車幅を調整した農民車では
車軸が折れてしまいますね。トラックのように車軸が外のホイールまで出ていて
あわせホイールで調整された車幅がベストなのですが、
古い時代の農民車は「何でもあり」ですよね。
走っていると、車軸ごとホイールが外へ出てくるんですよね(゜o゜)。
カーブで車軸が外へ抜けちゃうこともありますね。
本当のダブルタイヤなら、
マツダ(ボンゴ)とか いすゞ(エルフフラットロー)とかの
後車軸で製作してあればよかったのですが、肝心の14インチホイールが品薄ですものね。
(後略)
たしかに、市販トラックの後輪は、二重になってる場合、外のホイールが内側にへこんで
ますね。タイヤの取り付け方については全く無知なんですが、ようするに
車軸と内ホイールと外ホイールの間に空間があるとボルトが長くなりすぎて危険な
わけなのですね。なるほどー。
一番目の推理、ボスを使った取り付け方は……うーん、素人目からみても
すぐ折れてしまいそう。外車輪だけに荷重がかかる場合が特に危険。
二番目の推理、二つのホイールを溶接してある……これは車輪同士は
頑丈になりそうですね。しかし結局、車軸の取り付け部分に負荷がかかりすぎて
怖いかも。なにより、かなーり長いボルトがいりますねえ。これが折れそう。
タイヤもホイールも使い捨てになっちゃいますね(笑)。なんでこんな
付け方したんでしょう?これはトラクター用のタイヤだから、一般的なタイヤの
ホイールとは構造がちがうのかもしれませんね。ホイールの内と外、両方がふくらんで
いるとか…。
私にもうちょっとメカニック的観点があれば注意してたんですが、すいません。
とりあえず、
「この農民車は、そうそうスピードも出ないから雑な取り付けでOK」
だったのかもしれませんね。しかし軽い荷物しか載せられないなあ…。
■付記:このページを更新してすぐ、掲示板におたけさんよりちょっとした注目点をご指摘いただいた。
あいかわらずのご高察で、私などまったく気付きもしなかった、この赤い農民車の変なところを
解説していただきましょう。
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