■fwm4×2
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■131.fwm4×2/930322/津名町
さて、これはふたつの点でめずらしい車両である。
ひとつめは、見てのとおりにアオリ板に記された「ニシノサカ」の文字である。
この名前が、所有者の苗字を指すものか、あるいは地域名等を指すのかはわからないが、なにしろ
車体に文字を書きこんだ車両が極端にすくない農民車である。これがめずらしくなくてなんであろう。
文字は赤の塗料でぞんざいに書かれている。地色は水色、フレーム部分は黒である。
ふたつめは、ほとんど見えないエンジンであろう。実は運転席下の箱状の鉄板に囲われているのだが、
ここまで隠さねばならない必要はあまり感じられない。やや静かになるくらいか。燃料補給や
整備によけいな手間がかかって大変だろう。
なぜこういうふうに隠すのか、あるいは雨天でのエンジン保護のためかもしれない。
しかし、農業用エンジンを積んでいるため、その必要はないはずだ。やっぱり防音目的なのだろうか。
車幅いっぱいの四角い箱があるだけで、ずいぶん重量感が増すものだ。後輪の二重タイヤも
たのもしいが、やや鈍重な印象もないではない。実際、これだけふんだんに鉄板をつかっては、
相当な重量があるだろう。木の部分などすこしもない。
重いためなのかあまり大事に使われていない。全身こまかい錆が浮き出ている。
132.では、車台と荷台の間にナンバープレートがみえるだろうか。こんな場所では
申し訳につけただけとしか思えないが。
■132.
■133.