■cwf4×2
…………………bR
■76.cwf4×2/941123/西淡町志知
この項の最初、caf4×2のbPでは、フロントグリルが正方形に近かったのが、このcaf4×2では縦長の長方形になっている。後輪から
ずっと後ろにのばした荷台、おおきなヘッドライトがひとつ。
caf形式では、かつてこの型が全盛であった。bPでも述べたが、よく見かける形式のものは、あまり熱心に撮らないものだ。いつでも
写せるだろうという気楽さがあるからで、なかなかシャッターを切る気持ちにならない。
そこで、写すときは人が運転している最中だったり、人物が絡んでいるような場面、あるいは76.のようにちょっと構図に凝ったりしてしまう時である。
記録写真としては、画面いっぱいに写しこんだほうが、細部がよりはっきり見えていいのだが、たまには色気もでてくるものだ。
77.を見てもらいたい。農民車の発展の中で、このcaf型というのは第三世代にあたると思われるが、この段階でなおこれだけの不安定さが
残っている。車体構造物のうち、もっとも重量のあるエンジンが車高のかなり上にあることがわかる。くわえて座席の不安定さはどうだろう。
足の踏ん張りようがないクラッチ操作の時、曲がり角に差し掛かったときの恐怖感は想像にありあまる。
写真の道はまだコンクリートで舗装されているからマシではあるが、それでもこれは悪路にあたる。田んぼに下りるときはなお要注意だ。
サスペンションの硬さ、車幅の狭さ、荷台位置の高さ、ひっくりかえる条件はそろっている。農民車はより重心の低い第四世代(caf4×4・bP参照)へと
移行していく。
余談であるが、写真のおばさんのように、農家の女性は日光に肌をさらすことを極端にきらう。日焼けからくるシミやそばかすを警戒してのこと
だろうが、この人の口もとにタオルを加えればほぼ満点である。目をふたつ残して全身おおわれている人間をみるのも、なかなか異様なものである。
■77.