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■140.cwf4×2(堆/910208/洲本市下加茂
貨物自動車には、できるだけ荷物をいちどに大量に積みこみたい…と思うのは、十分理解のできる考えだ。
十個の荷物を十回にわけて目的地まで十往復もするより、一回に十個積んでしまえば一往復ですむ。
この考えは、ある一点を考慮にいれなければ合理的である。はてしなく大量の荷物を積める荷台ならば
なにも支障はないが、いかんせんいっぺんに積める量には限界がある。そこがその一点だが、これを超えてしまうと
車が横転したり、エンストが頻発したり、燃料消費が無視できないほど増えたりする。
よくトラックの後部に「最大積載量9000kg」などど表示されているのは、そういう人間の過大な欲求を押さえるための基準である。
農民車には、いまのところその手の法規制がないため、もう積めるだけ積み込んでヨタリヨタリと進んでいるのを
よく見かける。
「これは、やめとけよオッサン」
と、いいたくなるのもしょっちゅうだ。
交差点や曲がり角、ちょっと斜めになったところで荷崩れをおこした農民車もよく見る。
写真141.は、合理的に田んぼに堆肥をまこうと、荷台の周囲をかさあげした例である。実際にこれだけ積めると
すると、本来(赤い鉄骨のある部分)の三倍から四倍はとれる。ばらけは比較的軽いものなので、ほんとうに
積み込めるかもしれない。
荷台の前の部分、すなわち運転席の背の部分は、かさあげしてないが、これは積むときにばらけを
なるべく後部に多く積むように、山形にするために必要がないのだろう。あんまり前に荷重がかかると、
ハンドルが異常に重くなってしまうのだ。当然その効きもわるくなる。
それと、ベルトコンベアーでばらけを後ろへ送っていく散布台の構造から、後部に堆積させていたほうが
まんべんなく撒いていけるのかもしれない。
後ろは二重タイヤになっているが、左の内側はまったく山のない古タイヤを履いている。応急的な
処置だろうが、荷台のかさあげ部分もわりと応急的で、所有者の性格がみえるようだ。
■141.
※付記:平成十三年六月二十一日、「宮城の牛屋」さんからメールによるご指摘をいただきました。
牛屋さんのご慧眼には感じ入った次第で、私の推察がまったく的外れだったと思い知らされたので、
以下に主旨を掲載させていただくことにします。
ただ、淡路島でトウモロコシを栽培する農家は限られた数なので、収穫物が何なのかという点では
まだ見当の余地があると思われますが、それとて牛屋さんの言うとおりなのかもしれません…。
今後とも、みなさんのご指南を仰ぎ、できるだけ的確な考察を心がけたい次第です。
堆肥撒布車のNo.3に載っていた写真についてですが、
堆肥運搬車を改造した飼料運搬車と思うのですが。
左右のあおりの高さの違い、取り外し出来る後ろのあおり、後ろの撒布用の羽も外してあります。
私の想像する使用方は、飼料用とうもろこしを収獲する際に、ハーベスター(収獲機)に伴走し、
ハーベスターで切断され吹き飛ばされたとうもろこしを、左の高いあおりにぶつけておいて、荷台が一杯になった所で
自宅の貯蔵施設まで行きます。後ろのあおりをはずしてコンベアー回すと飼料は自動的に荷台から下ろせます。
堆肥撒布の時は、かさ上げ部分は取り外す為、応急的に見えるのでは?
たぶん堆肥散布と兼用していると思うのですが、私のところでも昔同じようなことをしてました。
―宮城の牛屋さん OKURA@THEMIS.OCN.NE.JP より―