■cwf4×4
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■78.cwf4×4/910424/三原町掃守
前項の農民車は新品だったが、これはそれどころか完成前の無塗装状態である。
前田鉄工と書かれた2t車に積まれたこの車体は、どこかへ色を塗られにゆくのだろうか。溶接したての鉄板がなまなましい。
状態から見て、車輪は前後ともホイールから新品らしい。シャーシーはともかく、ホイールやタイヤは中古品を
探しても新品とあまり変わらない値段なのかもしれない。わざわざ中古から選り出すよりもてっとりばやいのか。
ヘッドライト等、電装品もついていないが、普通この型にはエンジン上の両角にライトが一個づつ、前輪の手前の車体下面に
方向指示器が、同じく後ろには反射板がついたりする。サイドミラーは右にひとつ。
実はこの型は、前項ウエハラ・スーパー・ダンプリフトとシェアを争っているとみられる製品である。みてのとおり、
ウエハラのものよりはかなり武骨な感じがする。ハンドルの覆いである鉄板の多面体がそういう印象をいだかせるのだと思うが、この
鉄板は必要なのかどうか微妙なところだろう。油圧系統の配線などを雨からまもるためだろうが、もっとコンパクトにできそうな
ものだ。足元を風から防ぐ目的もあるかもしれない。いずれにしても、この鉄板数枚で、ずいぶん変わってみえるものだ。
前田式と勝手に呼ばせてもらおう。ウエハラ式と、どっちがすぐれているのか判らないが、一般的なカッコよさからみれば、
この車は見劣りがするだろう。が、これがいいという人も当然いて、数的にはいい勝負をしていると思う。
私個人も、どっちともいいがたい。ただ、もはや後輪駆動車は主流ではなくなったといえるだろう。
塗装色はペンキ缶から出したそのままの色で、水色が多い。黄緑色なんかもあるが、いずれにしろ熟慮したとはとてもいえない
色づかいである。
前田式にはこのほかにも微妙なちがいを持つ型がある。のちほど更新しよう。
■79.