■cwf4×4
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■106.cwf4×4/920717/西淡町立川瀬
運転者の顔がぶれているが、別に画像処理をしたわけではない。
このころ、よく写真を焼いてらっていた写真屋は白黒に慣れておらず、細かい部分がつぶれてしまって
確認できないことが、ままあった。そこでASA感度が25のフィルムを使ってみたのだ。その結果、シャッタースピードが
1/15ぐらいになり、ちょっと動いている場所がぶれて映っているというわけだ。ハンドルとタイヤ、タイミングベルトがおなじく
ぶれている。
この農民車は、農家の所有物としてではなく、土建屋さんの仕事で使われているものである。
たとえば道幅が狭すぎて軽トラックしか入り込めず、速度もさして必要とされないような建築現場の場合、この
4WDの農民車で十分であるらしい。4t車くらいの市販車で資材を運べるところまで運び、そこからこの農民車に
積み替えて現場まで運ぶ。荷台や車台は、とくに頑丈にしてあるというわけでもない。町工場で造る場合、あまり繊細な
造作にする技術やヒマがないのだろう。自然とゴツイつくりになってしまうのだ。
左右の角度から見たが、ラジエーターとエアフィルターが見当たらない。
エアフィルターはボンネットの下にあるとして、ラジエーターは運転席側にあるとしか思えないが、
なんだってそんな方向にエンジンを取り付けたのだろう。正面につけたほうが冷却効果があるのは
明白なのだが。
運転しているおっちゃんは、かなり軽がるとハンドルを操り、この荒れきった工事現場をなんの
躊躇もなく移動していた。下手な4WDトラックよりも重宝なのだろう。
■107.