■cwf4×4
…………………bU
■156.cwf4×4/960915/津名町
ウエハラ式(bP参照)、前田式(bQ・5参照)よりは少ない数だが、これも近年よく見る農民車の型である。bRの型と
ほぼ拮抗しているか、少々多いか――、撮り歩いていて、そんな感じをうけている。
ウインカー、ライト、ラジエーターとハンドルの電装品を守るための覆いで構成された正面は、いかにも個性的だ。
みてのとおり、大変車高の低い車である。荷台へ土砂をいっぱいに積んでいるために、板バネが限界まで
しなりきっていることも考慮にいれておかなければならないが(157.)。
■157.
空気圧が充分なのか、板バネの弾性が弱いのか、タイヤはそれほど変形してはいない。が、これほど
土砂を積んだら、もうギリギリの線だろう。アオリがもともと低い造りになっているので、もう一枚、補助の
アオリを付け足してある。この増加アオリを取りつけるためのパイプ部分は後付けらしく、ちょっと塗料の色があたらしい。
あたらしい塗料といえば、荷台の後部にある二本の一文字型の部品にも注目してもらいたい。普通の農民車にはあまり
みられない部品だ。
大型の自走式農機具などを載せるとき、アユミ板を地面から荷台までわたし、そこを踏み台として荷台まで
登らせるわけだが、そのアユミ板をひっかけるための固定具である。その場合は、後ろのアオリ板は
取り外せるようになっている。
農民車のサイドミラーは、たいがい細い鉄筋をもって造られた華奢なものだったが、どうしても車の
もっとも外側に設置されるために、接触して脱落することがよくあった。この型は、それを反省点として支持棒を
パイプにして、可動部もしっかりした造りになっている。
しかし、この農民車の最大の改良点は、実はマフラーを運転席の真下に設置した点だと思う。これだけでも
ずいぶん静かになり、排気ガスからも開放されたはずなのだ。
■158.