■cwf4×4
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■187.cwf4×4/941015/西淡町阿那賀
淡路島のかなり西部…播磨灘に面した阿那賀の海岸沿い、道路の脇に駐車中の農民車である。
頑丈に、しかもていねいに造られた車で、荷台に籾摺りしたあとの藁束を満載している。この道路の
山手に、所有者の家があるのだろう。昼頃だったので、休憩中とみられる。
おそらくcwf4×4のNo.2やNo.5と同じ鉄工所で造られたと思われるが、それらよりも正面の広いおおいが
特徴的である。広くてもいい理由は、それでもラジエーターをちゃんとかわせているからだろう。少し見づらいが、
写真188.をご覧いただきたい。
■188.
車体の大きさのわりには小さなラジエーターが完全におおいの上に露出していて、冷却効率はすこぶる
よさそうである。ラジエーターと運転席の間からは、大胆にも排気管が真下へ伸びている。市販車ならば床に穴を通して
仕舞いをするものだが、そのような見栄えを気にすることはなかったと見える。エンジンはどういう風になっているのだろう。
■189.
横から見ると写真189.のようになっていて、結構おおきなエンジンが載っている。普通の中古車から取ったエンジンと
ちがい、かなり縦にながい形だ。一体なにに使われていたものだろうか。
■190.
実は船舶用のディーゼルエンジンを積んでいたのだ。銘板には、
2TR16形 馬力 16PS 回転数2300RPM 排気量 1,021L などのデータがある。16馬力あれば
農民車としては十分である。ついでに運転席のレバー類を見ていただこう。
■191.
左から、荷台の油圧昇降レバー、その横はおそらくダンプとリフトの切り換えレバ−、サイドブレーキ、
後進一速、前進三速のチェンジレバー、低速と高速の切り換えレバ−、4WDから2WDへの切り換えレバ−。
充実した走行装置であるといえよう。慣れるまでは時間がかかりそうだが。