■faf4×2                                                       

…………………bR

 

            ■108.faf4×2/920316/三原町八木

 

 

 

 一人乗りの軽飛行機なんかだと、

「よくこんな小さな馬力で飛べるなあ」

と思うほど、そのエンジンは小型で、ひ弱に見える。座席の後ろで推進式にプロペラをまわしているそれには

不安も湧いてくるが、あれは翼面荷重を低くとってあるから平気なのだ。

 

 農民車の場合もそういう事があてはまるかというと、そうではない。車体を軽量化しようったって、

たかが知れている。まさか車台をアルミ合金でつくるほどの酔狂人はいまいし、プラスチックでは

強度ももたない。鉄板に軽め穴でもあけてみたらいいかもしれんが、そこまで凝る人もいないだろう。

 

 この農民車は、なぜにこんなに小型のエンジンを搭載しているのだろう。

小さいほうが安かったのだろうか。それとも余っていたエンジンなのだろうか。

 

 これは一輪管理機などにつかう1馬力ぐらいのエンジンで、ふつう農民車につかわれているエンジンは

5馬力か6馬力はある。馬力あたりの重量がこんなにあると、燃料消費量はかなり猛烈だろう。

燃料タンクも純正のままだし、いったい何キロ走れるだろう。

 しかも冷却ファンが後ろをむいているし、動力をシャフトへ伝達するゴムベルトがやたら長い。

エンジンを車体の設計にあわせていない証拠である。

 

 エンジンが軽すぎるので、バンパーにあたる部分には、錘がついている。

普通の耕運機の中古エンジン(fwfの項参照)をつかえば、こんなことをしなくともすんだのに、

よくわからん農民車である。

 

 

 

 ■109.

 

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