■fam4×2
…………………bR
■88.fam4×2/910420/三原町榎列
このfam型の項で、bQに載せたものはすこぶる小型で、四輪の農民車としては最小だったが、この車両も
かなりちいさいものである。
周囲には比較物がひとつもないので、ちょっとそのちいささが判りにくいとおもうが、ひとつハンドルの大きさを基準に
車体をみてほしい。ダイハツのミゼットUといい勝負だろう。
車両としての状態はかなりよく、欠損しているものはなにもない。サイドミラーはついてないが、これはおそらく最初からだろう。
アポロ式の方向指示器もきちんとワイヤーがつながっていて、作動できるようだ。ライトもきれいだし、手でプカプカやる
クラクションも元気そうだ。
運転席の床にある三角に組まれた鉄板は、足をふんばるためのステップだ。運転席がすわりづらいためだが、女の人には
つらい姿勢になってしまいそうだ。
89.では、小ぶりな荷台の下にバラスト用のコンクリ塊がみえる。造り付けの箱があるのがていねいだ。荷台の前部、
運転席の背の板は型枠等につかうコンパネである。つまり、軽量の荷物しか載せない前提になっているのだ。しかし、ここ
榎列では大面積の圃場、整備のすすんだ農道のせいで農民車の大型化がすすんでいる。どういう理由でこんなにちいさい
車両を要求したのか、推察するのはむずかしい。
こんなにコンパクトにまとまった農民車ならば、私の家にもひとつくらい置けそうだなどという、できもしない夢を
みさせてくれる車ではある。
■89.