■fwf4×2
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■53.fwf4×2/911110/洲本市池内
私が物心つき始めたころは、ふつう農民車といえばこういう形のものだった。一番前に耕運機のエンジンを横置きにし、ハンドルはコラムシフトの
ついた市販車の流用で、それにアクセルレバーも付けてある。
運転席は単に箱か、どこで売っているのか判らないような四角い座布団型のビニール製。
鳥居さん(荷台の前部にある背の高い部分)の両端は角度がつけてあり、ロープを掛けるためのフックも溶接してある。
荷台はアオリ板が木製で、床は鉄板。タイヤハウスもある。
シャーシーは四角い鋼材を重ねたシンプルなもので、板バネのサスペンションはショックアブソーバーなどついてない。
そして後輪駆動という構成である。
fwf形式の典型例を見てもらっている。一番風変わりなのはエンジンの上部左に妙な穴があいている(写真54.参照)ことだが、元々は
耕運機のエンジンであった時に、この穴にライトがあったのだ。つまり、耕運機の時はライトの方向に前進し、後に操縦把があって、
それを人が掴み、歩いてついていくように操作する。エンジンの下にはタイヤと耕耘爪があり、土を耕すのだ。
そのエンジンを横向きに取り付けたところに発想のおもしろさがあって、fwfの外形に一口には「普通」といえない印象を与えている。
荷台の下部には重しのコンクリ塊がとりつけてある。いつみても直球勝負な問題の解決方法だ(前頁参照)。
■54. ■55.