■210.fwm4×4/960616/五色町都志角川
■211.
■212.
■fwm4×4
……………………………………………………………………………………………………No.2
いちおう四輪駆動に区別したのだが、例によって、単に前後の車輪が同じ径なのが理由である。
農業用エンジンという形式も、座席下のカバーを開けて確認したわけではない。他の似たような農民車の
エンジンが農業用だったので、この車体もそうだと思っただけだ。ことほど左様に、私の分類はいいかげんである。
「似たような農民車」というのは、
fwm4×2のNo.4などのことだが、車体の色といい造作といい、
同じ工場で造られたものと断定して間違いないだろう。
こちらは前者とくらべて、かなり重量級のがっちりした車格をしている。荷台下に取り付けた燃料タンクに
補強用のバンパー(?)をボルトで止めてあるのを見ても、頑丈にしようとした発注者の意図がうかがえる。
この農民車の目に付く特徴としてはもうひとつ、荷台のアオリに増設された木の板である。
撮影時、この板だけきれいな新品だったのでよけい目立ったのだが、「鳥居さん」の柱部分と最後部の
柱には、板を差し込むためのL字アングルが溶接してある。製造する際に、あらかじめこの場所に
木の板をとりつけることを見越した処置だろう。上記の類似車両もそうだが、この手の鉄製アオリは
高さがないのが一般的だ。あまり高くて面積の広いアオリにると、重くて開閉するのに骨を折るはめに
なるからだが、そのために載せる荷物に制限があっては難儀なので、こういう立て板を取り付けるよう
したのだろう。そして、板はごていねいにも斜めに切られていて無駄がない。
ちなみに、これと同じ差し込みアングルは、
cwm4×4のNo.2にもついている。
座席のむかって右にはライトが一個ついている。この向きではなにも意味がないように見えるが、
写真210.の荷台側をみると、その部分に丸い穴が開けてあって、荷台を照らせるようになっているのが
わかる。かなり面倒な細工だと思うが、こういうこだわりのある造作は、みていて楽しいものだ。
前後左右のウインカーも装備している、農民車としては真面目な印象がもてる。
しかし考えてみると、農業用エンジンはほとんど動力伝達にVベルトを使っている。
後輪駆動の場合はまだしも、四輪駆動でVベルトというのは、きちんと回ってくれるのだろうか。
もしかして、この車体のエンジンは乗用車用の水冷エンジンかもしれない……いやいや、あまり
深く考えないでおこう。いまさら分類を変えるのもおっくうだし。